基礎からガッツリ! 数的推理

目指せ公務員試験合格! 数的推理の解き方を徹底解説します!

素数に関する要点解説

それでは早速、学習を進めていきましょう。
まずは素数の要点から説明していきます。
しっかり理解して、次回にアップする問題を解いてみましょう。

素数とは?
 ①1と自分自身の2つしか約数を持たない自然数(正の整数)のこと。
 ②どの自然数も、素数の積の形で表すことができる。

・覚えておくべき素数は?
 素数は無限に存在しますが、小さいほうから9つは必ず覚えておきましょう。
 素因数分解をする際、役に立ちます。
  ⇒2,3,5,7,11,13,17,19,23,(29,31…)
   ※兄さんゴー、セブンイレブンの父さんいいな、行く兄さん(肉くさい…)

素因数分解
 素数の積の形で自然数を表すことを素因数分解といいます。
 下の例のように、ひたすら素数だけで割り続けます。
 (例)   2)1848
       2) 924
       2) 462
       3) 231
       7177
           11 ←ここが素数になるまで割り続ける。
    よって、1848=\mathrm{2}^{3}×3×7×11
 素因数分解の際は、小さい素数から先に割っていきましょう。

自然数の約数の個数
 素因数分解ができるようになると、公務員試験で出題されることのある、
 自然数の約数の個数を求める問題も簡単に解けるようになります。
 
 ここで、例として72の約数について考えてみましょう。
 72を素因数分解すれば、72=\mathrm{2}^{3}×\mathrm{3}^{2}となります。
 72の約数は72を割り切れるわけですから、
 72の素因数の組み合わせでできていなければなりません。
 72の約数は全部で12個(1,2,3,4,6,8,9,12,18,24,36,72)ありますが、
 これらの約数をすべて素因数分解してみてください。
 2のかけられている数に注目してみると、以下の4通りのパターンに分類できます。
  ・2が3回かけられている(8,24,72)
  ・2が2回かけられている(4,12,36)
  ・2が1回かけられている(2,6,18)
  ・2が1回もかけられていない(1,3,9)
 同様に今度は3のかけられている数に注目してみると、
 以下の3通りのパターンに分類できます。
  ・3が2回かけられている(9,18,36,72)
  ・3が1回かけられている(3,6,12,24)
  ・3が1回もかけられていない(1,2,4,8)
 つまり、2のかけられている数に注目した4通りのパターンそれぞれに、
 3のかけられている数に注目した3通りのパターンが対応していて、
 全部で12種類の約数ができる、というわけです。

 以上から、約数の個数を求める問題は以下のように解けばよいのです。
 【解き方】ある自然数nの約数の個数を求める
  ①nを素因数分解する ⇒ n=\mathrm{a}^{p}×\mathrm{b}^{q}×\mathrm{c}^{r}
  ②指数すべてに1を加えてかける ⇒ (p+1)(q+1)(r+1)

 注意すべき点は、p,q,rの部分に数字が書かれていない場合は、
 その素因数が1回かけられているということですから、1だと思って処理するということ。
 \mathrm{3}^{2}は3を2回かけるという意味ですが、
 3を1回かけるという意味で\mathrm{3}^{1}とは書きません。
 指数としての1は省略されているのです。
 くれぐれも3=\mathrm{3}^{0}だなんて勘違いはしないでくださいね。
 \mathrm{3}^{0}=1ですよ。\mathrm{n}^{0}=1、これは常識です!
 
 (例題)90の約数の個数はいくつあるか。
      90=2×\mathrm{3}^{2}×5
     よって、(1+1)(2+1)(1+1)=12   答え:12個